「動詞」が重要である理由②
今回は、前々回に続き、英語における
動詞の重要性についてお話します。
この前は、動詞が重要である理由の1つ
目として、
「動詞が文型を決め、意味も決める。」
と書きました。つまり、動詞は英文全体
を支配する、中心的存在であると言えま
す。
一方で、動詞は別の重要な役割も担って
います。それは、形を変えることで、
動詞以外のはたらきも出来るということ
です。
具体的に説明しましょう。
He smiled gently.
(彼はやさしくほほえんだ。)
この文のsmileは、述語動詞(英語では
述語のことを述語動詞といいます。)
としてはたらいています。しかし、
以下の文のsmileはどうでしょう。
①Smiling makes people happy.
(ほほえむことは人を幸せにする。)
②Look at the smiling girl.
(ほほえんでいる少女を見て。)
③She came to me, smiling.
(彼女はほほえみながら、やって来た。)
すべての文にsmileという動詞が使われ
ていますが、ingがついたことにより、
そのはたらきが変化しています。
具体的にはそれぞれ、
①は主語になる「名詞」
②は少女を修飾する「形容詞」
③はやって来たを修飾する「副詞」、
のはたらきをしています。
このように動詞にingをつけることで、
名詞や形容詞や副詞のはたらきをプラス
することができるのです。
このような変化は全部で、
①「to不定詞」=to動詞
②「動名詞」=動詞ing
③「分詞」=動詞ing/動詞ed、
の3つあり、これらをまとめて準動詞
といいます。動詞にはこの準動詞という
変化があるため、とても奥が深く重要性
が格段に増すわけです。
今日の内容をまとめます。
動詞のはたらきは
①述語動詞として文の中心的役割を
果たす。
②3種類の準動詞に変化して、
名詞や形容詞や副詞の役割をもこなす。
動詞はすごく器用なので、ちょっと道具
を与えることで、専門外の仕事もやって
のける。そんなイメージです。
次回は3つ目の品詞、「形容詞」のお話
に移ります。
文責 若林